近頃、多くの地域で増加している“空き家問題”を皆さんはご存知でしょうか。
全国的に人口減少や既存住宅の老朽化、核家族化することにより空き家が年々増加しているのですが、みなさんの地域も例外ではありません。
しかし、そのような現実とは逆に「空き家なんて自分には関係ない」と考えている方が多いのも事実です。では、本当に自分が空き家問題とは関係ないのか、自分が空き家オーナーになってしまわないのか、今一度考えてみましょう。
空き家オーナー予備軍になっていませんか
以下の項目は空き家オーナーになりやすい人の特徴です。
- いま現在、実家には住んでいない。
- 実家は持ち家である。
- 兄弟、姉妹も実家には住んでいない。
- 兄弟、姉妹と実家について話し合ったことがない。
① いま現在、実家には住んでいない。
いま現在、あなたは実家に住んでいますか?進学や就職、結婚などのタイミングで実家とは別の家に住んでいる方も多いのではないでしょうか。もしも実家に住んでいる親族の方が亡くなり、自分が実家を相続することになった場合、あなたは故郷に帰省して実家を守っていくことができますか。きっと自分の家族や仕事のことを考えると、そう簡単な問題ではないはずです。
② 実家は持ち家である。
実家がご親族の持ち家であれば、いつか住む方がいなくなった場合、相続が発生します。相続した実家をどうするのか決めなければなりません。相続人の誰かがそこに住むのであれば話は早いのですが、誰も住む予定がない場合は空き家になってしまう可能性がかなり高くなってしまいます。
③ 兄弟姉妹も実家には住んでいない。
兄弟姉妹の誰かが実家に住んでいると、そのままその人が住み続けるということが一般的ですが、逆に誰も住んでいない場合は、そのまま空き家となってしまう可能性が高くなります。
④ 兄弟、姉妹と実家について話し合ったことがない。
「実家を将来どうするか」ということを兄弟姉妹で話し合ったことはありますか?実家の所有者がご両親で亡くなられた場合、遺言書がなければ実家は兄弟姉妹で相続し、共有の財産となります。
住むにしても売るにしても、何をするにも兄弟姉妹で相談しなければいけないことから、何かと面倒だと感じてしまい、その結果実家の使い道を決めることができないまま時間が過ぎていき、実家は空き家になってしまうというケースが多いのです。
上記4つのうち1つでも自分に当てはまる項目があるなら、空き家オーナー予備軍だといえます。さらに兄弟姉妹がいる場合は、相続人が複数人いるということになってしまいますので、意思決定が上手くいかず相続が争続になってしまうなんてことも・・・
仮に実家の相続がスムーズにいった場合でも、「その実家に住む予定がない」「売りたくても買い手がいない」という問題もあり、その場合は当然空き家になってしまいます。このような状況から空き家は年々増加しているのです。
空き家になったら何が問題なの?
ここまで空き家問題と連呼してきましたが、空き家の何が問題なのかピンとこない方も大勢いらっしゃると思います。 空き家になると、大きく以下のような問題が発生してしまう可能性があります。
- 放火による火災
- 老朽化による家の崩壊
- 固定資産税の増額
- 特定空き家に指定される
では、どうすればこれらのリスクは回避できるのでしょうか。
次回の記事では上記の問題4点を含め、リスク回避と問題発生時の対応についてお話ししようかと思いますので、空き家オーナー予備軍の方はぜひ目を通してみてください。