空き家のお話vol.2
今回は空き家の活用法に関してご紹介していきます。
空き家活用にはさまざまな種類があり、活用目的や地域の特性に応じて異なるアプローチが取られています。今回はいくつかの活用例をあげてみました。
● 居住用としての活用
・賃貸住宅
空き家をリフォームして賃貸住宅として貸し出す方法です。特に地方では移住希望者などに向けて空き家を提供される地域が増えています。
・シェアハウス
複数の人が共同で住むシェアハウスとしての活用も一般的です。特に若い世代や地方移住希望者にとって、コストを抑えた住まいの選択肢として人気があるようです。
・移住促進住宅
地方自治体が空き家を移住者向けに提供するケースも増えています。空き家をリノベーションして、移住希望者や定住希望者に対して提供することで、地域の人口減少対策にもつながります。
● 観光・宿泊施設としての活用
・民泊・ゲストハウス
空き家を短期滞在用の「民泊」や「ゲストハウス」として活用する方法です。特に観光地や地方の自然豊かな場所で人気があり、地域の観光業に貢献します。
・旅館・ホテル
より大規模なリノベーションを行って、古民家を「旅館」や「小規模ホテル」として再生するケースもあります。特に歴史的な建物や古民家は、独自の魅力を持っているため、外国人観光客にも人気です。
● 商業施設としての活用
・カフェ・レストラン
空き家をカフェやレストランとしてリノベーションする例は多く見られます。特に古民家風の雰囲気を生かした店舗は、独自の魅力を持ち、地域住民や観光客の集客に役立ちます。
・雑貨店やギャラリー
空き家を「雑貨店」や「アートギャラリー」として活用することで、地域の文化やアートを発信する拠点にすることができます。特にクリエイターやアーティストにとっては、作品の展示や販売の場としても利用されています。
● 地域コミュニティ施設としての活用
・コミュニティスペース
空き家を「地域の集会所」や「コミュニティセンター」として使う方法です。高齢者の交流の場や、子どもの学習支援施設、住民が集まるイベントスペースとしても活用できます。
・ワークショップスペース
地域の職人やクリエイターが空き家を「ワークショップスペース」として利用し、ものづくりやアートの体験イベントを開催するケースもあります。
● ビジネス・オフィス用途
・コワーキングスペース
空き家を「コワーキングスペース」として活用し、フリーランスやリモートワーカーの仕事場にすることが増えています。特に地方都市では、テレワークの普及とともに需要が高まっています。
・起業支援施設
新しいビジネスを始めたい人向けに、空き家を低コストで提供し、オフィスや店舗として活用させることで、地域の経済活性化を図る取り組みもあります。
● 農業や自然体験の拠点
・農業体験施設
農村部では、空き家を「農業体験」や「農業塾」の拠点として活用し、都市部の人々が農業を体験できる場所として提供することがあります。これにより、農業や地方生活に興味のある人々を地域に呼び込むことができます。
・エコツーリズム拠点
自然豊かな地域では、空き家を「エコツーリズム」の拠点として使い、自然観察やアウトドアアクティビティの宿泊拠点とすることが可能です。
● 福祉・教育施設としての活用
・高齢者向け福祉施設
空き家を介護施設やデイサービスセンターなど「高齢者向けの福祉施設」として利用する方法です。特に地方では高齢化が進んでおり、こうした施設が求められています。
・学習塾・学校
空き家を子ども向けの「学習塾」や「小規模な学校」として活用する事例もあります。地域の子どもたちに学習の場を提供するほか、アートや音楽などの専門教室としても使われます。
● 社会的な利用
・シェルターや緊急避難所
災害時や緊急時に備えて、空き家を「一時的なシェルター」や「避難所」として利用することも可能です。ホームレス支援や災害時の避難場所として提供することで、地域社会への貢献となります。
・ソーシャルビジネス拠点
社会課題を解決するための「ソーシャルビジネス」の拠点として空き家を活用し、地域活性化や環境保全に取り組む団体や個人が集う場とすることもあります。
このように、空き家活用にはさまざまな種類があり、今後増加する空き家をどのようにうまく活用していくがかこれからの地域の大きな課題になります。多様な空き家活用方法は、地域の特性やニーズに合わせて選択することが重要で、適切な活用によって、地域社会への貢献とともに、新たな価値を生み出すことができるのではないでしょうか。
