2017.11.06

民家をリノベーション。本格石窯ピッツァを味わえるお店。

大村ICから車で約4分のところにある「Pizzeria Il Rospaccio(ピッツェリアイルロスパッチョ)」。国道444号線沿に建つ小洒落たこちらのお店をご紹介します！

一見、薪と煙突の似合うおしゃれな飲食店と思いきや、よく見ると一般の住宅ではないですか！築30〜40年といったところでしょうか？民家が有効活用された「これぞリノベーション」的な建物でした。リノベーションだからできる「ヴィンテージ感」が活かされたリノベのお手本のような物件です。

外観は白をベースに、破風や板金屋根部分のブラウンの2色で構成されています。入り口ドアにはピニー色の明るい配色がされ、全体のバランスがとても絶妙にマッチ。玄関前に植えられた植栽のグリーンもとても爽やかに活かされています。

▲玄関柱も既存のものでしょうか、風合いよく劣化した柱が空間のアクセントになっています。

▲ポーチ部分に目を向けると、元々使用されてた玄関タイルも残されていて可愛らしさがさりげなく演出されています。向かって左の外壁には、ランダムに貼られたレンガタイルがポップな印象を与え、黒の外壁が全体を引き締めます。

それでは店内を見ていきましょう。
玄関を入り、向かって左が厨房とカウンター席、右側にはテーブル席が広がります。元々あったであろう床は取り除かれコンクリート仕上げに。掃き出し窓が取り付けられた高さに、元々床があったと思われます。テーブル席側は壁三面に開口部があり、それぞれの窓から光が差し込むことにより、明るくアットホームな印象を受けました。

▲サッシも既存のものが活かされており、どこか懐かしい雰囲気が漂います。

▲厨房とカウンターとの間には壁がつくられ、白く塗装された板が張られています。写真左の筋交い（柱の間に交差させて取り付ける木材）もうまく活かされていて店内の雰囲気に溶け込んでいます。

▲厨房にある石窯。周りには青色のタイルが貼られ、その中に「Il Rospaccio」の文字を可愛らしくデコレーション。

▲壁面に設置された棚は、食器棚としての機能はもちろん、空間と空間を緩やかに区切る格子的な役割も兼ねていそうです。

▲テーブルは無垢の木材が使用され、程よく日焼けした色味が良い風合いに仕上がっています。メンテナンスで蜜蝋なんかも塗られているのでしょうか？椅子はウォルナット色の木材に黒のレザーで落ち着いた雰囲気に。コンクリート土間のシンプルな色合いにインテリアが映えます。

▲壁や柱、天井部分には白色と落ち着いたブルー色で塗装が施され、爽やかな印象を受けました。天井には元々あった照明の装飾も残されていて、店内のレトロ感を演出します。

▲今回は使用中だったため撮影できませんでしたが、店内にある座敷スペースもとても日当たりがよく、落ち着いた空間が広がります。室内は板張りでテーブル席とはまた違った雰囲気のリノベ空間です。

家の造りがうまく活かされたリノベーション事例。

あくまで推測ですが、元々和室だった部分を厨房兼カウンタースペースへ、居間だった部分はテーブル席へと変更。納戸部分は靴を脱いで上がる座敷スペースへ変更されているようです。一人で来店するお客さんにとっては、カウンター席は便利なスペースですし、座敷スペースは子連れ客などにはとてもありがたい空間です。お客さん目線で造られた店内空間は、お店側の細かな配慮が窺えます。

家の造りや間取りをうまく活かし飲食店へとリノベーションされた今回の物件。一般の住宅をここまでオシャレで機能的な店舗へと変更されたリノベ物件に、筆者も久々にワクワクが止まりませんでした！ぜひまた伺いたいと思います。