極め人。本物の健康食材「えごま」に惹かれて。あるある農園代表「浅田 久太」
建設会社取締役いう肩書を持ちながら、休みの日には農作業着に着替え畑に繰り出す浅田久太さん。自身の健康に関心を持つ中でえごまに出会い、波佐見町の自然の中で安心・安全のえごま作りに取り組んでいます。
健康ブームに左右されない本物の健康を探して
60歳から始めたえごま作り。最初は100坪ほどの田んぼで始めましたが、えごまへの想いが熱く強くなり、今では600坪の田んぼでえごまを栽培しています。
▲浅田久太さん。有限会社アサダ建設代表取締役兼あるある農園代表。1952年生まれ、長崎県波佐見町出身。中学卒業後から大工見習いとして働き始め、23歳の時建設会社を設立。2013年よりえごま栽培に着手。現在ではえごま以外にも季節の野菜も栽培中。
波佐見町鬼木郷。日本の棚田百選に選ばれた名勝地で、石垣を築いて造成した階段状の棚田が広がっています。鬼木の豊かな自然の中で育まれた清流水のすぐ下にあるところが浅田さんのえごま栽培の拠点です。今回は車もほとんど通らない秘境とも呼べるようなこの地でお話を伺いました。
以前はえごま油やアマニ油を購入していたそうですが、そこから栽培するに至った経緯は何だったのでしょうか。「以前マスコミの健康ブームで店頭からえごま油がなくなったことがありました。その時、健康とはブームで手に入れるものなのか、そもそもどんな成分が入っているのか考えるようになりました」。えごま本来の栄養価や栽培法などを調べるうちに、自分でも栽培できるかもしれないと思いつきます。「せっかく体にいいものを取り入れるなら安心・安全な自然栽培にこだわろう」。こうして第一歩が踏み出されました。
山あいのだんだん畑で安心・安全のえごま作り
浅田さんが最も大切にしていることそれは、“無農薬、無化学肥料の自然栽培”ということ。そのためこんなご苦労も。「真夏の除草作業は大変です。えごまの小さな葉っぱと雑草を見分けながら汗だくで作業をしています。また、収穫期間が短く天候に左右されやすいことと収穫時には種子が小さいため作業や選別に時間がかかります」。何も加えないということは、それだけ人の手をかけなければなりません。しかし本物の健康、安全のためには欠かせない作業となっているようです。
▲刈り取り→脱穀→選別という地道な作業の繰り返し
▲畑仕事の後のノンアルコールビールは最高!とユーモアたっぷりに話す浅田さん。
おいしい!だから食べる。えごまの魅力
えごま油に多く含まれるα-リノレン酸は体内でつくることができず、食事から摂る必要がある必須脂肪酸です。このα-リノレン酸の効用には血液サラサラや動脈硬化の予防など様々なものがありますが、浅田さんはこう言います。「一番の魅力はあの黄金の輝きと高貴な香り、そしてのどごし。おいしくて癖になります」。
本物をより多くの人に届けたい
えごま栽培を始めて間もなく5年。その間、季節の野菜作りにも取り組むようになりました。幼いころ“手伝わされていた”実家の農業。嫌で嫌で仕方なかった農業が今では楽しくて仕方ないそう。「種をまき、芽が出て収穫をする。自身の健康や家族の食の安全のためにすることに、何とも言えない喜びがあります」。幼いころの経験が今役に立ち、生き甲斐にもなっています。
▲トマトと春菊の花。
昨年、えごま栽培の本場、岐阜県白川町での研修に参加し、日本エゴマ協会よりエゴマナビゲーターの証を取得。今後はえごまの生産、加工、販売を一括してできるようになりたいという展望があります。「より多くの人に生産者である私の顔や畑を見に来て頂いたり、実際に栽培体験をする機会などをつくることも考えています」。
▲まだまだやりたいことがたくさん!次々とアイデアが浮かびます。
ブームという一過性の波にのまれず、真実を見抜く目で本物の健康を手に入れる。何も足さない、何も引かない。えごまそのものの油という強いこだわりは自身や家族の枠を超え、沢山の人に安心、安全の贈り物として届けられています。還暦を過ぎてから新しいことにチャレンジするアクティブさ、体を動かすことが楽しいと言い切るその姿に無限の可能性を感じます。
あるある館 (有)アサダ建設
〒859-3701 長崎県東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷1079-3
tel.0120-58-3986
7:00 – 19:00 日曜・祝日定休