2018.02.08

東彼杵町リノベーション倉庫「Sorriso riso」

 

Sorrisoriso(ソリッソリッソ)の最新記事はこちらになります。“人が集う場所 Sorrisoriso”是非、ご覧ください。

 
東彼杵町にある、大村方面へと続く海岸通り。その通り沿いに、ひっそりと佇むおしゃれスポット「Sorriso riso(ソリッソ リッソ)」。コーヒーの香りに誘われて、すでに足を運ばれた方も多いのではないでしょうか?

今回は、そんなコーヒーの香るおしゃれなリノベーション物件を取材してきました。

 

 

取り壊し予定だった倉庫が、人の集まるコミュニティー空間へ。

「Sorriso riso(ソリッソ リッソ)」は、町内のまちおこしグループ「一般社団法人 東彼杵ひとこともの公社」が、町内外の若者と地域住民が交流し、情報を発信する試みとして企画。2015年12月16日にオープンしました。

当時この倉庫は、1953年から2008年まで千綿農協第三米倉庫として使用されていましたが、その後、使用されることがなくなり、取り壊される予定になりました。そこに目をつけた「一般社団法人 東彼杵ひとこともの公社」は、その倉庫を借り上げ、リノベーションを施し、人々が交流し情報を発信する場所「Sorriso riso」を完成させました。現在は、コーヒーや古着、革製品などのお店が入るおしゃれな施設へと有効活用され、県内外問わずたくさんのお客さんが訪れます。

 

▲リノベーション前の倉庫。今とは違い、開口部が少なく薄暗い室内です(写真提供:Sorriso riso)

▲地元の人や、賛同する人々たちが集まり、リノベーションが進められました。(写真提供:Sorriso riso)

 

ビンテージ感が活かされたリノベーション。

リノベーションの醍醐味の一つは、何と言っても「新しいものにはないビンテージ感」がある事です。時をかけてゆっくりと風化した柱や梁の質感や、使い込まれたレトロな照明器具の風合いなど。新品にはない心地よさがあります。Sorriso risoの店内は、そんなビンテージ感やレトロ感がとてもうまく表現されています。それでは見ていきましょう。

▲外観は変えず、ほぼ当時のままの雰囲気が残されています。新しく取り付けられた出入り口の建具や、明かりとり用の窓は、周りの雰囲気に合わせるため敢えてダメージ加工が施されています。モルタル仕上げの外壁もクールでおしゃれ。

▲入り口に掲げられた「Sorriso riso」のかわいい看板。軒裏に埋め込まれたライトが看板を照らし、文字を浮き上がらせていました。

▲店舗内はフリースペース的な空間が横に広がり、その奥に一号室と二号室の部屋が配置されています。新しく設けられた窓からは、柔らかな光が差し込んでいました。

▲照明もうまく活用され、店内の雰囲気を引き立てます。上部に設置された間接照明が、壁や天井を照らし、漆喰の質感や木の立体感を現します。

▲かわいいイスとテーブルに目を引かれました。アイアン素材に厚めの合板を合わせたシンプルなつくり。こちらは看板屋さんが作られたとのことです。

 

 

【一号室】コーヒー香るコミュニティースペース。

一号室へ入ってみると、そこはコーヒーの香りが広がる、おしゃれなカフェ空間でした。カウンターから小物に至るまで、その一つ一つにこだわりが伺え、とてもおしゃれです。客席と厨房は、カウンターと垂れ壁により仕切られ、程よい距離感が保たれていました。ロフト部分へ上がると、大村湾を望めるテーブル席もあり、飲食はもちろん、様々な人が集うコミュニティースペースとしても活用されています。

 

▲カウンターの素材にも古材が使われ、雰囲気を演出します。レトロなカウンターチェアーも、とても空間に合っていました。

▲壁に設置された無加工な木材も秀逸。店内のアクセントになっています。

 

 

【二号室】遊び心溢れるリノベ空間。

続いては二号室です。こちらの部屋には雑貨や古着のお店と、革製品のお店があります。それぞれの店舗は土間とステップフロアで違和感なく区分けされており、特徴を活かしながらも統一感を感じることができました。店内は、アートな空間や隠し扉風のおもしろい仕掛けなんかもあり、ビジュアルだけではなく「体感もできるリノベーション空間」が広がっていました。

 

▲建物に合った風合いや質感のアイテムたちが、とてもバランスよく配置されていました。

▲こちらが隠し扉風の仕掛けです。ただの壁と思いきや、取っ手を引いてみると扉が回転し古着スペースへと繋ります。作り手の遊び心が伺えます。
▲古着スペースの一角には、店内を見晴らせる櫓的な空間が。まるで「秘密基地」に居るかのような、懐かしい感覚が蘇ります。使用されている木材は、工場にある古材や、海にある流木をオーナー自らが調達されたとのことです。

▲スポットライトの明かりが、空間に立体感を与えます。

▲この何の変哲も無いアンティーク家具も、実はコーヒーショップへと通じる隠し通路なんです!

 

 

みんなの力で造り上げられた「Sorriso riso」。

「出来るところは自分たちで行い、専門的な知識が必要なところはプロの力を借りる」そんなDIYスタイルで完成した「Sorriso riso」。地元の人や賛同者など、たくさんの協力者が集まり、一つのモノを造り上げる。とても手間のかかる作業ではありますが、完成に至るまでのプロセスも、建物へ深みを与えているような気がします。

イタリア語で「微笑みの米」の意味をもつ「Sorriso riso」。米倉庫として使用されていた場所が、人々が集うコミュニテーの場へ進化する。そんな極端な出来事が、人と人を繋げ、笑顔を生みだしました。これからも、そんな微笑みの生まれる場所「Sorriso riso」に、注目していきたいと思います。

 

 

Shop information

 

Tsubame Coffee(ツバメコーヒー)

Facebook:https://www.facebook.com/sorriso.tsubame/
Instagram:https://www.instagram.com/tsubamecoffee.sorriso/

カプチーノ、カフェラテ、エスプレッソ、フラッペなどが味わえる本格派のコーヒー専門店。地元名産の「そのぎ茶」を使った商品も人気があります。時期によっては期間限定のメニューも追加されるので要チェックです。

 ▲珈琲豆の販売もされているので、ご自宅でもこの味を楽しむことができます。


GONUTS(ゴーナッツ)

Facebook:https://www.facebook.com/Gonuts-Antique-Supply-296479150417799/
Instagram:https://www.instagram.com/gonuts_oki/

オーナー自らがフランスやアメリカで買い付けた一点ものの商品が並びます。トレンド商品はもちろん、日本では手に入らない珍しい商品なんかも取り扱われています。オーナーは、販売以外にも、ロゴデザインや店舗内装なども手がけられています。


SOLE(ソーレ)

Facebook:https://www.facebook.com/SOLE.sorrisoriso/
Instagram:https://www.instagram.com/sole_leathersmith/

ひとつひとつ職人がつくりあげる革製品専門店です。財布やキーケース、ブレスレットなど様々な革製品をつくられています。定期的にワークショップも開催され、無印良品とのコラボ企画なんかも行われています。店内ではレザークラフト用品の販売もされています。

 

 Sorriso riso(ソリッソ リッソ)千綿米倉庫

〒859-3923 長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1303-1
TEL 0957-20-1883
10:00〜20:00(定休日/水曜日・第2火曜日)